クロージングの心理技術21 ”信念を揺るがす”の感想
クロージングの心理技術21という営業に関するビジネス書
タイトルは魅力的だし買おうかどうか迷うなぁ。
でも内容がつまらなかったり、絶対に損はしたくないからよく考えてから決めたいなぁ。
そんな人に向け、この本を熟読した営業歴10年ほどで現役営業マンの筆者が
本当に買う価値があるかないか内容もネタバラシしつつ検証していきます。
この本の構成は、クロージング(営業マンの契約に至る最後の締め)に必要な要素をきれいに21項目にまとめて解説しています。
今回は9-信念を揺るがす『あなたの商品への見込客の考え方を変える』について解説していきます。
1.予防接種
2.言葉で訴える
3.信頼性の転移
4.TTMのススメ
14.一貫性
17.メッセージの整理
18.自我の変形
19.重複
20.欠点を表に出す
21.長さは力
結論とオススメ度
結論から言うと、この章で書かれていることは
"契約に結びつくセールスの流れ“です。
この章の自家製ピザを焼く奥様の実例で
セールスの流れと意味、最終的に契約にもっていくまでのイメージが掴めます!!
ここを本気で学んで理解できれば、ぶっちゃけ契約率は上がりますね。
※144〜148Pが重要で
それ以外は流し読み程度で十分ですね。
この章では、こんなことが書かれています。
セールス現場で見込客は『何か買わされるんじゃないか?』という警戒心をほとんどの場合持っています。
当たり前のことですが、この状況を突破できないと契約にはなりませんよね。
ただし、いきなり『あなたの考えかたは古い、間違っている、今はこんな凄い商品があるから買い替えて下さい。』
というこちらの一方的やり方では売れませんよね。。。
『見込客が買う気になる』心の変化の持って行き方ついて解説されているので、
販売現場に立つあなたにはかなり役立つ内容ですね。
オススメ度 ★★★★ ★
実際に試してみた
“信念を変える”を試してみた結果は。。
はい、結論からいうと、ものすごく効果ありました。
っというか、もともとやっていました。笑
具体的にいうと、見込客との商談現場では普通、『私は売り込まれても買いませんよ。』とガードが高いことが常です。
この状況を突破しないと契約になりませんよね。
じゃ、具体的にどうやるの?
ソフトにアプローチして仲良くなってから、徐々に攻めていく。
実際のセールス現場でかなり役立つ方法なので、これは絶対に覚えておいた
方がいいですね。
・導入部分 相手を認める あなたと私は似ています
(相手を褒める、考えかたに同意、肯定する)
↓
・中盤部分 セールスのスイッチと表現したらイメージしやすいかも。
(具体的には、“ところで、そういえば、実は“など接続詞や補足詞など使って話の切り替えをソフトで自然に入る)
↓
・後半部分
肯定から相手に気付かれないよう徐々に否定モードというか、新しい考え方を提案していく。
(導入部分から中盤部分にスムーズに入り、事例やデータなどを示しつつ、もっといい方法や便利な商品があるよという流れで、相手の考えかたを変えていく)
相手を認める→新たな考え方や事例をさりげなく差し込む→提案
この流れを意識して取り組んでいくだけでオッケーですね。
ちなみに自分は営業の仕事を始めたての頃、この顧客心理を全く理解してなかったです。
なので驚く程全っっっ然売れませんでした。当然の結果ですね。
その当時、自分の頭の中は『相手を論破する、戦う、間違いを正す、買わない理由をつぶせば勝ち』など今考えれば顔から火が出るほど恥ずかしい勘違いヤローで、
強欲、傲慢、自分勝手で卑怯、控え目に言ってもゴミ営業マンでしたね。
あの頃のお客さん、嫌な気持ちにさせてしまってすいません。。。
さて個人的な話は置いといて、
実際にこの章で書かれている『信念を揺るがす』セールスの流れに気付いてからは、
一気に契約数が増えました。
”使えない営業マン“だった自分が“売れる営業マン”に変化できたのは、相手のことを考えながら徐々に自分の主張に近づけていく。この重要性に気付けたことが成功の要因でしたね。
信念そのものではなく、信念の重要度を変える
”信念そのものではなく、信念の重要度を変える“
これは見込客のすでに持っている考え(信念)を否定はしない。むしろ受け入れる。
それで相手に気に入られ信頼を築いてから少しずつ、徐々に相手の主張(信念)を弱めるor変えていき最後には契約まで持っていくというセールスの理想的な
流れですね。
見込客との良好な信頼関係→相手の信念を変えていき契約
この章の最後はセールス実例で締め括られています。
トーク内容の意味や理由が細かく解説されているので、営業マンにとっては相当参考になる実例でイメージしやすい内容です。
この章で役立つのはここだけです!
この章で一番読んでためになる情報は、144〜148Pの自家製ピザを作るのが大好きな
奥様にセールスをしている実例。
ぶっちゃけこの章はこの4ページを熟読するだけでオッケーです。
ピザを焼くのにアルミのパンをこだわって利用している奥様に対し
プロ並みの石の厚板を売り込んでいくというシチュエーション。
失敗例として、初めから否定するパターン。
そして”信念そのものではなく、信念の重要度を変える“という成功例。
※144〜148P
あくまで相手を否定せずに徐々にセールスに入って行き、最後にはクロージングして
契約に結びつける。※この例はすごく分かりやすい。
要約するとセールスを3段階に分けて構成しています。
1段階 見込客の考え方を認めつつ相手の信念を認める段階。
2段階 相手を認めつつ、プロの意見やデータ、五感を刺激する言葉を使いながら少しづつ相手の信念を変えていく段階。
3段階 相手を否定はしないが、認めつつ信念を変えるor弱めていき、契約まで持っていく。
この3部構成ですけど
9章については、ここだけ読んで理解するだけでもうこの本代くらいは余裕で元が取れるでしょうね。
実践で使いこなせばすぐに結果が出て、かつ再現性もあります。
だからこそ重要で価値ある内容です。
まとめ
9-信念を揺るがす『あなたの商品への見込客の考え方を変える』をまとめると
セールスの流れを学ぶ。
相手を認めて(信念を否定しない)
信頼と信用を勝ち取ってから、徐々に相手の信念を弱めるor変えていくことが可能になり、最終的に契約までこぎつける。
見込客との関係性も良い状態でセールス成功まで導いていく道のりと方法。
実践にも役立ち何度でも使える王道営業手法なので、販売に関わるあなたはぜひマスターしてください。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。